先日、ボクシングの11/24「那須川天心対井上拓真」戦が発表されました。日々希死念慮が強かった私は、11月24日、この試合を観るまでは生きてみよう・・・そう思ったのです。
今、あなたが非常に強い希死念慮に襲われ、一歩も前に進めないような苦しみの中にいるなら、どうか知ってください。
その中で、「〜までは生きよう」と具体的な目標や期限を自ら見つけ、それを生きるための理由にしているあなたの工夫は、決して逃げでも一時しのぎでもなく、今を生き抜くための最も賢明で、重要な戦略です。

「期限付きの目標」が命綱になる理由
強い絶望の中にいるとき、私たちは「生きる意味」や「遠い未来」といった、大きすぎる問いに押しつぶされてしまいます。そんなとき、この「短期的な目標」は、私たちを救う命綱となります。
乗り越えられるサイズに問題を縮小する
「一生生きる」のは途方もなく苦しいことかもしれません。しかし、「好きなアーティストの次のライブまで」や「観たい映画の公開日まで」や「あのスポーツの試合が終わるまで」ならどうでしょう?
目標は「あと〇日」という、乗り越えられるサイズに問題を縮小してくれます。その日までは、目標達成のための「任務遂行期間」と割り切りましょう。
希望の光を灯し、意識を外に向ける
短期的な目標は、絶望と死の思考に完全に囚われてしまうのを防ぎ、未来にわずかながらも楽しみや希望の光を与えてくれます。
「あれを観るまでは」「あれを体験するまでは」という目標は、あなたの意識を「今、そこにある苦しみ」から、「外にある具体的な楽しみ」へと向けさせます。
「生き延びた」という成功体験になる
あなたが定めた期限を迎え、目標を達成できたとき、それは「この困難な状況で、自分は生き延びることに成功した」という、小さな、しかし非常に重要な成功体験になります。
その成功は、次に襲ってくる波を乗り越えるための自信と力につながります。
次に何をすべきか
目標のバトンタッチを続ける
一つの目標を達成したら、すぐに次の小さな目標を見つけてください。
観たかった試合が終わったなら、次は「次のクールのアニメが始まるまで」や「新しい季節の限定スイーツが出るまで」など、何でも構いません。重要なのは、「生きる理由」のバトンを途切れさせないことです。
専門家の力を借りる
この「期限を決めて生き抜く」というあなたの努力は、素晴らしいものです。もし可能であれば、どうかこの工夫を、心療内科やカウンセリングといった専門家にも話してみてください。
あなたの「生きようとする力」を専門家が理解し、支えてくれることで、より根本的な心のケアにつながる道筋が見つかるはずです。
あなたは一人ではない
今、あなたが戦い、命を守るために知恵を絞っていること、私は知っています。このメッセージが、あなたの命綱を握る小さな力となることを心から願っています。
一歩一歩、その小さな目標に向かって、どうかご自身を大切にしてください。

