前の記事で、散歩中で出会った老夫婦が、新しく子犬を飼いたいといっている。という記事を書きました。ところで、もし私の両親が(私の両親は70代の老夫婦です)新たに犬を飼うとなったなら、私はぜったいに、子犬ではなく、成犬を勧めます。その理由を記事にしてみました。

成犬を勧める理由
主な理由は、高齢のご夫婦への身体的・精神的な負担を最小限に抑えつつ、犬との充実した生活を送ってほしいと考えるからです。
1.しつけの手間が格段に少ない
子犬はトイレのしつけから始まり、噛み癖や無駄吠えの矯正など、多くの時間と労力を必要とします。しかし、成犬の多くは基本的なしつけが済んでおり、トイレの場所を理解している子がほとんどです。すでに社会性を身につけているため、新しい環境にも比較的早く順応し、ご夫婦の負担を大きく減らすことができます。
2.性格や健康状態の予測しやすさ
子犬は成長と共に性格が変化していくものですが、成犬はすでにその犬の個性が確立されています。保護施設や里親募集サイトでは、その犬の性格や他の犬・人との相性などが詳しく紹介されていることが多く、ご夫婦のライフスタイルや希望に合った子を見つけやすいでしょう。穏やかで人懐っこい子を選べば、安心して一緒に暮らせます。また、保護団体から迎え入れる場合、事前に犬の性格や健康状態について詳しく聞くことができるため、ミスマッチのリスクを減らせます。
3.落ち着きがあり、暮らしに馴染みやすい
子犬のように活発に遊び回ることが少なく、落ち着いた生活を送る犬が多いため、ご夫婦の穏やかな日常を乱すことがありません。短い散歩や室内での遊びで満足してくれる子も多く、体力的な負担が少ないのも大きなメリットです。一緒にソファでくつろいだり、静かに寄り添って過ごしたりといった、ゆったりとした時間を楽しめます。
4.健やかで穏やかな老犬もいる
「成犬」と聞くと、まだ若い犬を想像するかもしれませんが、保護犬の中にはシニア犬もたくさんいます。彼らは人生の酸いも甘いも経験し、人間への深い信頼と感謝の気持ちを持っていることが多いです。穏やかで手のかからない子が多いため、静かに寄り添ってくれる存在として、ご夫婦の生活に温かい彩りを与えてくれるでしょう。
成犬を迎え入れる際のポイント
もちろん、どんな成犬でも良いわけではありません。迎え入れる際には、以下の点に特に注意してアドバイスします。そうすれば、成犬を迎えることは、決して難しいことではありません。いくつかのポイントを押さえるだけで、安心して新しい家族を迎え入れられます。
1. 情報収集をしっかり行う
気になる犬がいたら、保護団体や譲渡元からその犬のこれまでの経緯、性格、健康状態などを詳しく聞きましょう。可能であれば、実際に会いに行って、ご自身の目で確かめることも大切です。
2.環境を整える
成犬が快適に過ごせるよう、安心してくつろげる寝床や、滑りにくい床材、段差対策など、犬の目線に立って住環境を整えましょう。
3.かかりつけの動物病院を見つける
犬を迎えたら、すぐにかかりつけの動物病院を見つけておくことをおすすめします。定期的な健康チェックはもちろん、何かあった時にすぐに相談できる場所があると安心です。
4.無理のない範囲で運動を
成犬とはいえ、適度な運動は必要です。その子の体力や年齢に合わせた無理のない散歩を心がけましょう。ご夫婦の健康維持にもつながります。
まとめ
成犬と暮らす喜びは、人生を豊かにする
ご高齢のご夫婦が犬を迎え入れることは、生活に大きな喜びと潤いをもたらしてくれる素晴らしいことだと思います。「もうこの歳だから…」と諦める必要はありません。穏やかで愛情深い成犬との暮らしは、ご夫婦の毎日に新たな喜びと潤いをもたらしてくれるはずです。ぜひ、この機会に「大人の犬」という選択肢を真剣に考えてみてください。きっと、かけがえのない出会いが待っていますよ。